Fri, October 22, 2004
Igor Pro lecture No. 32
両対数プロットから傾きを評価する(注意)
「IGORで両対数プロットを作成し、直線の傾きからべき指数を評価する」この方法を当然知っている(陥りやすいミスを含めて)という人は、今回の講座は読み飛ばして欲しい。しかし、時々IGORの対数プロットとデータの取り扱いについて勘違いしている人がいるので、今回は念のために表題のべき指数の評価方法について解説する。
まず、いかのような wave 準備しよう。対数軸で等間隔に並ぶXデータの作成方法は、第5回の講座解説した。
make/O/D yy, xx
xx=10^((p/127)*4-1)
yy=xx^3.5
yy*=1+gnoise(0.1)
ここで、yy のべき指数は3.5にセットした。また、若干のノイズを加えたが、対数グラフで同レベルのノイズが加わっているように見せるため、yy には、(1+gnoise(0.1))をかけた。
引き続きグラフを作成しよう。グラフの作成方法はこれまでに詳しく説明してきたが、めんどうな人は、下のコマンドをコピペするとよい。
display yy vs xx
ModifyGraph log=1
ModifyGraph mode=3,marker=8,opaque=1
ModifyGraph tick=2,mirror=1,fSize=14,ZisZ=1,standoff=0,font="Times"
Label left "\\F'Times'\\Z14\\f02y\\f00"
Label bottom "\\F'Times'\\Z14\\f02x\\f00"
そうすると、以下のようなグラフが描けたはずだ。
さて、これに直線を引いて、べき指数の値を求めてみよう。
Analysis メニューから、Curve fitting ... を選んで、パネルを呼び出し、組み込み関数の line を選んだら直線フィットだっ!こう思った人は大間違いだ。X軸のデータは、0.1 から 1000 まで並んでおり、プロット形式は log だが、データは log ではない。(log をとったデータなら値は、-1 から 3 だ)
よって、オリジナルデータはそのままで、Duplicate(複製)コマンドを使って、以下のような logyy および logxx という名の wave を作成しよう。
Duplicate yy logyy
Duplicate xx logxx
ここで今度こそ、logyy および logxxには、それぞれ yy および xx の log を代入しよう。
logyy=log(yy)
logxx=log(xx)
上記と同じ手順で logyy 対 logxx グラフを作成しよう。以下のようなグラフができていればOKだ。
今度こそ、curve fitting ... を呼び出し、line 関数 でフィッティングをしてみよう。3.5 に近い傾きは得られただろうか。
posted at October 22, 2004 12:38 PM
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