Sat, September 11, 2004

Igor Pro lecture No. 29

グラフの作成(9): VertCrossing と axisEnab(上級)

グラフ作成の上級編もそろそろ今回で一区切りとしたい。最終回は、一つのグラフウインドウ中に、複数のグラフを作成する方法を解説する。

まずは、以下のように1024個のテストデータを作成し、そのグラフを描いて欲しい。

・make/O/D/N=1024 aaa

・aaa=0.3*exp(-((x-200)/2)^2)+exp(-((x-205)/5)^2)+0.6*exp(-((x-210)/2)^2)+0.4*exp(-((x-800)/2)^2)+exp(-((x-805)/5)^2)

見ればわかるが、このデータはx軸の値が、200 周辺および800 周辺に二つのピークを有する。先に答えを見ているので、このブロードピークがそれぞれ3個および2個のガウス関数からできている事はすでに頭に入っているであろう。ところがこれを下のようにグラフにしてみると、二つのメインピークが大きく離れているため、ここのピークの詳細は非常にわかりづらい。ピークが一つなら拡大するのだが、一つのグラフ中でそれぞれの領域を拡大して見せるにはどうしたらいいだろうか?

aaa という wave に対して New Graph メニューから新たにグラフを作成したが、aaa が描かれている事を承知であえて、Graphs メニューから AppendToGraph を選んで再度 aaa をグラフに追加しよう。ただし今度は、下の図に注意して Left 対 Bottom 軸ではなく、L=VertCrossing と B=HorizCrossing を選ぶ。

そうするとまるで失敗したかのようにグラフの線が二重に描画される。そこでいつものようにグラフの軸上をダブルクリックして、Axis に関するタブを呼び出そう。ここで軸はbottom を選択しておき、下の図のように通常「軸」として描画される0〜45%の領域でbottom軸を描かせるように設定しよう。Do it ボタンはまだ押さない事。

今度は、軸の選択ポップアップから、bottom にかわってHorizCrossing を選ぼう。描画の範囲は、55〜100%が良いだろう。設定が終わったら今度こそ、Do it ボタンを押してもよい。

おおよそは完成だが、グラフ中に、縦軸が2つ・左側に描かれている。好みの問題だが、以下のように(1)VertCrossing における Label Options の Labels はオフにし、(2)VertCrossing 軸は、HorizCrossing 軸と、aaa のデータ数である1024と交わるように設定しよう。

以下のようなグラフが描画されたら完成だ。これなら、左のピークが3ガウス、右のピークが2ガウスなのは一目瞭然だろう。これは、スペクトル解析の結果をプロットする時に使えるテクニックだ。

posted at September 11, 2004 11:50 PM

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